2017年1月15日日曜日

変速機のお話その1

こんにちは。バイクカフェ カイエンドーです。
今日は変速機のお話です。

本題の前にお知らせです。

来る1/22(日)には、ツイードランまつやまが開催されます!
店長も参加します。
当店走行会は2月に延期となります。
申し込み期間は過ぎておりますが、気になる皆様は要チェック!なイベントです!


さて本日の本題です。

こちらはトラッドなダブルレバー

誰もが一度はお世話になる変速機ですが、外装変速の場合、
ディレイラーとシフターの二つで構成されます。
それぞれ、ディレイラーはチェーンを動かして別のギアに移す役割、
シフターはシフトワイヤーでディレイラーを引っ張って動かす役割を担っています。
(電動はまた別ですが)

ディレイラーは基本的にはぶら下がっているだけです。
シフトワイヤーで引っ張られていなければ、内部のバネの力で
スプロケットの一番重いギア側に戻るようになっています。(ごく一部を除く)

こちらがディレイラーの定位置です。一番重いギア(一番小さいギア)

この状態からシフトワイヤーで引っ張ることで、順次軽いギアに移動していきます。
ギアを軽くするときはシフターのレバーをぐぐっと押し込みますね。
逆にギアを重くするときは、引っ張ったワイヤーを緩めればディレイラーのバネの力で
重いギア=小さいギアに移動します。
ギアを重くするときはレバーをカチッと軽く押すだけでよいのはそういうことです。

さて元々構造に詳しい方とカンの良い方はお気づきでしょうが、
「シフターでワイヤーを一回カチッと引っ張るとギア1枚分だけ変速する」
というシステムで現代の変速機は機能しています。
これはインデックス式(インデックスシフト)と呼ばれ、シマノが初めて開発しました。
シマノの機構はSIS(シマノインデックスシフト)と呼ばれます。
1クリックで1速というデジタル操作なのが特徴です。

現代の・・・ということは、シマノがSISを開発する以前の古代のシフトは当然アナログです。
ワイヤーを無段階に引っ張って、引っ張った分だけディレイラーが動く、
という極めてシンプルな構造でした。
シフターにはSISのようなギア一枚分だけ引っ張るような機構はなく、
ただ摩擦抵抗でワイヤーを保持する機構だけが備えられていました。
摩擦抵抗でワイヤーを引っ張るため、これらはフリクション式と呼ばれます。
フリクション式では、うまく変速するようにライダーが操作する必要がありました。

インデックス式の登場はとても画期的でしたが、それでも当時のライダーからは
「熟練ライダーには不要、機構が複雑で重くなる」と倦厭されたそうです。

フリクション式ですが、すべての面でインデックスに劣っているかというとそうでもなく、
 ○機構が単純
 ○軽量
 ○無段階に連続変速ができる
という利点があります。

特に連続変速というのは意外な利点で、MTBやシクロクロスなどのオフロード競技だと
急にギアを3~4枚飛ばして軽くしたいシチュエーションがよくありますが、
インデックスだと何回もレバーを操作しなければならないのに対し、フリクション式だと
ぐりっとレバーを回せば事足りるのです。

とは言え、オンロードの高速巡航時には操作性の面でインデックスが圧倒的に優位です。

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さてさて、外装変速はこのようにディレイラーがシフターで制御される仕組みになっています。
従って、ディレイラーの定位置(一番重いギア)が正しい位置であれば、
変速がうまくいかない場合はほぼシフター側(とワイヤー)の異常になります。

当店では点検や調整などお受けしておりますので、異常が見られた際や調子が悪いときは
ぜひお持ちください!

おまけ:通常と例外なディレイラー
ローノーマル(ディレイラーの定位置が通常と逆)

次回はインデックス式シフターの構造についてご紹介したいと思います!

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